意外と知らない!唾液の「緩衝能」とは?
2025年04月1日
こんにちは♬
私たちの口の中では、食事や飲み物の影響で酸性やアルカリ性の環境が変化します。その変化を中和し、口腔内のpHバランスを保つ役割を果たすのが唾液の「緩衝能」です。唾液の緩衝能が高いとむし歯や歯周病のリスクが低くなり、口の中の健康が保たれやすくなります。今回は、唾液の緩衝能についてご紹介します。
●唾液の緩衝能の役割
唾液には、食事や飲み物によって酸性に傾いた口腔内を中和し、歯を酸によるダメージから守る働きがあります。
・pHバランスを調整
食事のたびに口の中は酸性に傾きますが、唾液の緩衝能がしっかり働くことで、pHが適切なレベル(中性付近)に戻ります。これにより、歯の表面が溶ける「脱灰」を防ぎ、「再石灰化」を促進することができます。
・むし歯予防
口の中が酸性の状態が続くと、歯の表面が溶けやすくなり、むし歯のリスクが高まります。しかし、唾液の緩衝能が高いと酸をすばやく中和し、歯の健康を保つことができます。
・歯周病予防
歯周病菌は酸性環境を好むため、口腔内のpHバランスが崩れると、歯周病が進行しやすくなります。唾液の緩衝能が高いと細菌の繁殖を抑え、歯周病のリスクを低減することができます。
●唾液の緩衝能を高める方法
唾液の緩衝能には個人差がありますが、日常の習慣によって向上させることが可能です。
・よく噛んで食べる
咀嚼回数を増やすことで、唾液の分泌が促進されます。特に硬めの食品(野菜、ナッツ、噛み応えのある肉類など)を意識的に食べるとよいでしょう。
・水分をしっかり摂る
体内の水分量が不足すると、唾液の分泌が減り、緩衝能も低下します。こまめに水を飲み、脱水を防ぐことが重要です。
・唾液腺マッサージ
耳の前や顎の下にある唾液腺をマッサージすると、唾液の分泌が促進されます。特に口の渇きを感じやすい方にはおすすめです。
・キシリトールを活用
キシリトールは唾液の分泌を促し、むし歯予防にも効果的です。キシリトールガムを噛むことで、緩衝能の向上が期待できます。
・偏った食生活を避ける
糖分の多い食品や酸性の飲み物(炭酸飲料、ジュース、スポーツドリンク)を頻繁に摂ると、唾液の緩衝能が追いつかなくなります。バランスの取れた食事を心がけましょう。
●まとめ
唾液の緩衝能は、口腔内の健康を守る重要な役割を果たしています。pHバランスを調整し、むし歯や歯周病のリスクを低減するため、唾液の分泌を促す生活習慣を意識することが大切です。日々の食事や生活習慣を見直し、健康な口腔環境を維持しましょう!
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